愛の戦士ンボーマン

レインボーマン レインボーマン
昭和47年10月6日〜48年9月28日
毎週金曜日PM7時30分〜8時NET系放映
カラー全52話 製作:東宝 NET
原作:川内康範
製作:野口光一・片岡政義 企画:衛藤公彦 
監督:山田健・長野卓・砂原博泰・六鹿英雄・児玉進
脚本:伊藤恒久・尾中洋一・吉原幸栄・田村多津夫・加瀬高之
撮影:田島文雄 美術:開米プロ 音楽:北原じゅん
特撮監督:有川貞昌 擬斗:宇仁貫三・安川勝人
協力:国際放映 愛プロ 萬年社

キャスト
ヤマトタケシ:水谷邦久 母・たみ:本山可久子 妹・みゆき:石川えり子 淑江:伊藤めぐみ レスキの正造:村田正雄 
ヤッパの鉄:山崎純資 吉岡:倉田始 マー坊:梶浩昭 堀田:黒木進 父・一郎:小泉博 ダイアナ:山吹まゆみ 
キャッシー:高樹蓉子 ロリータ:皆川妙子 オルガ:藤山律子 ダイバダッタ:井上昭文 ミスターK:平田昭彦 ナレーター:納谷五郎他 


ストーリー

1971年10月 インドと東パキスタンが起こした印パ戦争の激しい攻防の中に、一人の日本人の姿があった。
彼の名はヤマトタケシ。 彼は、妹みゆきの足の治療費を得るため、プロレスラーとなる実力が必要であった。
そのため、超能力者・ダイバダッタを探していたのだ。 やがて、タケシに虹の男の夢をはせるダイバダッタは、自らタケシの前に現れ、タケシを弟子と認め、厳しい修行をかせる。
そして戦場の兵士をよみがえらせるダイバダッタの偉大な人類愛に触れたタケシもまた、いつしか己が欲を捨て去っていくのだった。
1年後、ダイバダッタは修行の意味と、虹の男の使命を語り、150年の寿命を終えた が、その時、タケシの体にダイバダッタの魂が合体し、愛の戦士 レインボーマンが誕生したのだった。

日本に帰還したタケシは淑江と正造が営む、どんぐり園を救うため、マカオでの闇試合を引き受けた。
一方、マカオでは、日本人を憎む死ね死ね団とそのボス、ミスターKが、日本人皆殺し作戦「キャッツアイ作戦」を実行しようと企んでいた。人間を狂わせる恐怖の薬キャッツアイ、タケシはキャッツアイを飲み狂暴化した男と対戦し相手を倒した。
そこで、試合の主催者ミスターKを知り、死ね死ね団の存在を知る。
タケシは、ミスターKの館に向かったが、ミスターKは自ら基地を爆破し、日本に侵入した。
タケシ、レインボーマンとミスターK、死ね死ね団の闘いが始まる。

キャッツアイ作戦  日本人皆殺し作戦第1弾 人間を狂わせる薬、この薬を日本人に飲ませすべて狂人かさせて殺してしまおうとする恐ろしい作戦だ。

M作戦  おたふく様を信じればお守りに現金を授けられるという、おたふく会を使って大量の偽札をばらまき日本経済をインフレで混乱させてしまおうという、経済的ダメージを与える作戦だ。おたふく会を潰された後は街頭でお金をばらまくというゲリラ作戦を決行した。  この頃より殺人プロを名乗る怪人?が登場しレインボーマンに迫る。

死ね死ね団もことごとくレインボーマンに計画を阻止され、レインボーマンを抹殺するために科学を駆使して新兵器ダッカーやモグラードなどのマシンを使っての攻撃! また、ダイアナ、キャッシー、ロリータの3人をサイボーグに改造しレインボーマンと戦わせる。

レインボーマンも自らをパワーアップ!レインボー合体の術をダイバダッタから伝授され複数の化身を使う事が出来るようになる。
しかし、ミスターKも人間をサイボーグ化するボーグαを使ってレインボーマンを苦しめる。

幾度の危機を乗り切ったレインボーマンは遂に死ね死ね団本部に乗り込むが、そこにはミスターKの姿はなかった。
再び平和が訪れたかのように見えたが、死ね死ね団のDACが国際平和会議を襲撃!

急行したレインボーマンによって撃退される。 タケシの妹、みゆきは足の手術のために外国へ飛び立つ、その旅客機を追って飛び立つレインボーマン、ミスターKはどこかで生きている!この世に悪のある限り、愛の戦士レインボーマンの使命に終わりはないのだ。



レインボーマンのストーリーは実に複雑化している。が、根底には勧善懲悪の川内康範の世界観が強く出ており全52話中ほとんどがストーリが続いており1話1話を見逃せない。ただ、ここで簡単にストーリー紹介をするのは、かなりの文になってしまうのでわかりにくくはありますが、上記の書き方で勘弁して頂きたい。


これが、レインボーマンだ!

ダッシュ7 レインボー・ダッシュ7

太陽の化身でレインボーマンの本体である。弥勒菩薩によって与えられた様々な超能力を使う。
相手に念をぶつける「遠当ての術」 相手の動きを止める「不動金縛りの術」等の技を使う。

44話では複数の化身と合体する「化身合体の術」でパワーアップをした。
その際、額の太陽マークに各化身の色が加わる。
ダッシュ1 レインボー・ダッシュ1

ヨガの体術を極めた月の化身。頭部以外全ての関節をはずし、ヘビのように狭い通路等を通り抜ける事の出来る「蛇変化の術」をはじめ、「脳天いなづま落とし」などの術を使う。

コスチュームはダッシュ7の変化型である。
ダッシュ2 レインボー・ダッシュ2

火の化身 両腕から鋼鉄も溶かす高熱火炎を放つ「火炎の術」を得意とする。
ダッシュ3 レインボー・ダッシュ3

水の化身であらゆる水を自在に操る。 両手から高水圧水流を放つ「噴流霊砲の術」や「水冷法の術」等を使い、水中での機動性にも優れている。
ダッシュ4 レインボー・ダッシュ4

草木の化身 両腕から放つ「つむじ風の術」をはじめ大木を打ち鳴らし、その音を木霊のごとく反響させ、超音波に変えて敵の頭を狂わせる「木霊たたきの術」、松葉を敵に突き刺す「松葉手裏剣」、木の葉を使って敵の目をくらませる「木の葉嵐の術」等の多彩な術を使う。
ダッシュ5 レインボー・ダッシュ5

黄金の化身 額には空を行く黄金のコンドルのイメージ、空中戦を得意とする。 能力はダッシュ7に近く両手からは、破壊光線「レインボーフラッシュ」を武器に空中戦を展開。
身体全身を光らせ敵の目をくらませる「銀蝶乱舞の術を使う。
 また、空からの偵察などでも 活躍した。
ダッシュ6 レインボー・ダッシュ6

土の化身 体をドリルのように回転させて地中を進む「疾風土煙火の術」を使う、異色の化身だ。

レインボーマンは 「アノクタラサンミャクサンボダイ・・・・・」と数回唱えて「レインボーダッシュ7」でレインボーマンにタケシは変身する。この言葉は本当のお経である、仏が正しく平等に一切諸法の理に通していること、仏の悟りを意味すること、だそうである。
実にありがたいお言葉であるが、私には理解が出来ない。
仏教通の友人からもこのお経を聞いた事があるが、イントネーションが違っていた。

TV視聴者から何を言っているのかわからない、という質問があったのか?14話からは、ひらがなでテロップが画面に入るようになった。また、中盤からは変身後ライダーのようにジャンプをして、空中回転のシーンが入るようになる。


ヤマトタケシ ヤマトタケシ

レインボーマンとなる主人公。
城東高レスリング部員 下町の黒豹と異名をとり、必殺技は回転落し、野獣の格闘を主張、4人のケガ人を出し部を除名。
妹、みゆきの足を直す事と私欲のためにプロレスラーになるためダイバダッタの修行をを受けるが、人類愛に目覚める。

演ずるは水谷邦久氏「太陽にほえろ」ではマカロニ刑事殺害犯人としても有名?
ヨガの眠り ヨガの眠り

レインボーマンはエネルギーを消費するとヨガの眠りに入りエネルギーを回復させる。
この状態はほとんど仮死状態で5時間なにもする事が出来ない。
水中でも呼吸することなくこの状態でいる事が出来る。また体は硬化して電動のこでも切断出来ない。
ダイバダッタ ダイバダッタ

インドの山奥に住む超能力者であり、ヤマトタケシを1年間鍛え続けた師匠でもある。
150年の寿命を終えて永眠したが、常にタケシの魂の中に生き続け、助言や秘術を授ける。

タケシは、おっしょうと呼ぶ。

演じるはコンドールマンのタパ老人も演じた、井上昭文氏。
味のある演技でレインボーマンの世界を出している。
ミスターK ミスターK

本名、国籍、年令など、一切不明の謎の人物。
第2次世界大戦中、日本人に虐待されたため、それらに対して激しい憎悪の念をいだいている。
日本人皆殺しを企む悪の組織 死ね死ね団を結成しあらゆる手段をこうじてその殲滅をはかる。

27話で腕を負傷、左腕がカギ爪状の義手となる。

故平田昭彦氏が演じた。東宝作品には欠かせない平田氏、重厚な悪のボスを演じた。
紳士的な外見とは裏腹に冷酷で残忍である。
イグアナ レインボーマンの敵はすごく個性的、右のアマゾンの魔女イグアナ(塩沢とき氏)をはじめ、その母のゴッドイグアナ(曽我町子氏)やムササビのように空を飛ぶジェノバード、毒殺のプロ フドラ、人間ポンプ・ガルマ、電気人間・エルバンダ等、格好からして怪しい、まさに怪人である。

これらを率いる敵の死ね死ね団は、独特の世界観を持ち、もし起きてしまったら?とも思えるような身近な悪の集団死ね死ね団。

何が起こるかわからない昨今、本物の死ね死ね団のような団体が現れない事を祈っております。

レインボーマンの魅力は何と言っても主題歌であろう。
歌詞の重みと本当にこのような歌が(死ね死ね団のテーマ)TVで流れていた時代をえらい!と感じてしまう。

すべてあの!故川内康範先生の作詞である。
歌詞の内容につきましては他で調べてね(^^

主題歌を歌う安永憲自は後の水島 裕氏である事は有名である。
アニメ版レインボーマンでは水島 裕の名で主題歌を歌われている・・・水島氏は年令不祥ですね。

死ね死ね団のテーマはその過激な歌詞の内容もあってか?現在でもカラオケの中でもよく歌われている。
あまりの歌詞に歌手もびっくりしたのか?一部の箇所で先走りして歌っている。

レインボーマンのレコードはワーナーパイオニアとアサヒソノラマレコードから発売された。
アサヒソノラマ盤は45回転のドーナッツ盤とソノシートの流れをくむパピイシリーズが発売されパピイシリーズにはお馴染みのドラマを収録キャスティングはオリジナルではなかったが、青ニプロによる井上真樹夫氏をはじめとする豪華な顔ぶれだった。
この当事のソノラマのドラマは(実写の場合)声優の質が悪くドラマを聞く気がしないものが多い中、このレインボーマンは、秀作といえよう。


現在は、VAPよりオリジナルBGM集が発売されている、1枚に収録出来なかったものは、ダイヤモンドアイのBGM集に追加収録されているので2枚そろえると完璧になる?


☆変身ブーム真っ只中、1話完結の番組がほとんどであったこの時期に、すべて連続ドラマ、しかも主人公のレインボーマンは、第2話の最後の最後に登場するという、嘘のような作品作りに当時、子供だった自分達は困惑したが、やがて異様でかつ魅力的なレインボーマンの世界に引き込まれていった。

☆製作が東宝であるレインボーマン、東映作品に比べてキャスティングも地味目である、しかし、押さえる所はしっかりと押さえてあり、小泉博氏や藤木悠氏などのベテラン陣で脇を固めている。

死ね死ね団 ☆死ね死ね団の団員のコスチュームはとてもファッショナブルだ。

 70年代の雰囲気がひしひしと伝わってくるような
このファッション、とてもいかしているとおもいませんか?

☆特撮シーンでは過去の東宝映画のシーンが幾度か登場する、東宝ならではの魅力であろう。

ダッカー戦闘機 ☆これがダッカー戦闘機だ!高機動性をを持つ戦闘機でレインボーマンを苦しめた。

しかし、このロケットどこかで見たような?俺このプラモ持っていたぞ?
確か?ほにゃららバード1号とかいう。 


☆同じ川内康範氏の原作でもこのレインボーマンと東映のコンドールマン、モチーフはかなり似たものがあるが、作品の雰囲気は東映の明るいコンドールマンに対しレインボーマンの雰囲気は暗いのである。  ※コンドールマン(マイナーヒーロー参照)

☆レインボーマンが唱える呪文に「オンタダギャトウド ハンバヤソワカ」の呪文がある、これは傷の治癒や重傷患者も蘇らせる凄い呪文だ!(これもありがたいお経だそうだ!)


レインボーマンは、昭和57年10月から58年3月にアニメ化されTBS系で全22話放映された。

アニメ版レインボーマン
各キャラクターは上記の通りで左がダッシュ7で順に1〜6である。
タケシは7体の分身に分れて元素集合の術により巨大ロボレインボー7になる。

レインボー7 これがレインボー7だ!
巨大ロボブームだったためにレインボーマンまでがロボットに?
さすがに人気は今一つであったようだ。

ちなみに死ね死ね団は死ね死ね帝国と変更されて、宇宙からの侵略者という設定になった。

 好評であったレインボーマンも52話で最終回を迎え幕を閉じた、日の丸をバックに日本を守り続ける事を誓い、終わりとなる。
まさか、この後番組にもっと強烈なヒーローダイヤモンドアイが来るとは思いもしなかったが・・・

とにかく川内康範先生の作品群は強烈であった。

日本のために戦ってくれたレインボーマンに心からの拍手を贈りたい。





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